生の甲州ブドウを砂糖蜜で包んだ銘菓

新鮮な甲州ブドウを生のまま丸ごと一粒ずつ、砂糖蜜で包んだお菓子で、勝沼を中心に県内のいろいろなお店で作られている甲州の伝統銘菓です。甲州ぶどうの甘酸っぱさと、ほろっとほぐれる砂糖蜜の甘さが絶妙の組み合わせを生み出しています。
江戸時代の菓子職人があやまって、ブドウの粒を砂糖蜜の壷の中に落とし偶然できたのが始まりと言われています。江戸時代末頃に出版された『甲府買物独案内』に数軒の菓子店で「月の雫」が売られていると書かれていたり、『甲斐名所寿古六』にも「極製月の雫」として描かれるなど、当時からすでに甲州銘菓として知られていました。
次世代への継承を目指す郷土食「特選やまなしの食」のひとつで、甲州ブドウが収穫できる9月から11月頃まで(店によっては3月頃までの場合も)味わえる、期間限定のお菓子です。
勝沼では、岩間ベーカリーで購入できます。
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江戸時代のブドウ加工品:ブドウの加工品は江戸時代から作られていた。江戸からの旅人にとって最も人気があったのはブドウの一粒一粒をシソの葉で包んだ「ぶどう漬け」だったとされている。このほか、蜂蜜でブドウを煮た「干しブドウ」やジャムのような加工食品もあり、江戸から来た人にブドウを買ってもらうための工夫が色々なされていた。

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