八田家書院(はったけしょいん)

武田・徳川両氏に仕えた一族の住居

八田家は戦国時代に武田氏の蔵前奉行を務め、武田氏の滅亡後は徳川家康の庇護を受けた一族です。八田家は家康から3400坪の屋敷地を朱印地として与えられ、八田家書院はその一角に、1601(慶長6)年に建築されました。
この地域は古くから水害が多く八田家も何度か被災し、1859(安政6)年の水害で母屋が使えなくなったため、この書院が増築・改造され、住居として使用されてきました。
茅葺き屋根で内部にはツガなどの面取り柱が使われ、簡素な中に江戸時代初期の嗜好をとどめた貴重な建物として、山梨県の文化財に指定されています。
1993(平成5)年には、書院の横に石和の歴史と風土をモチーフにした八田御朱印公園が作られました。造成前の発掘調査では、石垣造りの土塁や敷石、土間などが発見されました。水車小屋や馬屋の跡ではないかと見られています。
10月下旬〜11月下旬に見頃を迎える紅葉の美しさでも知られ、毎年春には八田家に残された江戸時代から昭和時代にかけての「ひな飾り」が公開されます。

住所:笛吹市石和町八田334(休館日:火曜日)
開館時間:午前9時~午後4時
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朱印地:朱印とは江戸初期にかけて武将が命令や許可の文書に用いた印です。朱印地は、朱印が押された朱印状によって所有が保証された土地を指します。八田家書院では徳川家や武田家の朱印状など、貴重な古文書も数多く保管されています。

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