田原神社(たはらじんじゃ)

田原の歴史を見つめてきた古社

田原の滝の下流にある神社で、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)・彦火火手見命(ヒコホホデミノミコト)・応神天皇を祀っています。
最近の発掘調査により、田原地区では、古代からすでに桂川から取水した水を利用して、農業が行われていたことが分かってきました。田原神社は創建年代が明らかになっていませんが、田原地区の土地開発が始まった頃、利水や治水の願いを込めて祀られたものかもしれません。
1965(昭和40)年の国道付け替えの際、新佐伯橋の建設に伴って現在地に遷宮されました。境内には、「富士山信仰行者の禊の場」と書かれた赤い幟がはためき、隣接する田原の滝公園には芭蕉の石像と句碑があります。
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・八幡宮と浅間神社:江戸時代の文化年間(1804-1818年)に書かれた『両谷村』という地誌には、次のような記録が残されている。同書によれば、文禄3(1594)年に谷村城主となった浅野氏重が勝山城を築くため、元々山上にあった勝山正八幡宮を移転させた。このことがきっかけとなって田原にも八幡宮が勧請され、浅間神社と合祀されたという。なお、最近の研究では、勝山城は小山田氏が要害城としてつくったのがはじまりと考えられている。
・田原地区の富士道:田原地区の昔の富士道は、現在の国道139号の北側、普門寺~法泉寺の前を通り、田原神社へと通じるルートが使われていた(「都留郡宿駅往還部草稿」)。

<参考資料>
奈良泰史「『田原』の歴史を掘る」(『郡内研究No.32』、都留市郷土研究会、令和3年)
佐藤弘「田原地域の変貌-特に明治・大正期について」(『郡内研究No.32』、都留市郷土研究会、令和3年)

<参考サイト>
山梨県神社庁「田原神社」
http://www.yamanashi-jinjacho.or.jp/intro/search/detail/7050
都留市立図書館
https://www.lib.city.tsuru.yamanashi.jp/contents/shaji/pdf/shaki003_3.pdf

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