太郎・次郎滝(たろう・じろうだき)

断崖の滝に富士の湧水がしみ出す

柄杓流川(ひしゃくながれがわ)に架かる里内橋から上流を眺めると、川の左側の崖から流れ落ちる二筋の滝が目に入ります。上流の滝が太郎滝、下流の滝が次郎滝と呼ばれていて、滝の落差は30メートルほどです。
この滝も平成の名水百選「十日市場・夏狩湧水群」の一つ。この滝のある断崖の岩肌からは、あちらこちらから湧水がしみ出し、ひんやりとした空間を生み出しています。涼やかな清水の流れはまるで白いシャワーカーテンのようです。
もっと知りたい
・潜流瀑:伏流水が岸壁の割れ目などから出て流れ落ちる滝を、伏流爆(ふくりゅうばく)や潜流瀑(せんりゅうばく)と呼ぶ。静岡県富士宮市の白糸の滝は代表例。
・言い伝え:名前の由来には諸説あるが、そのうちの一つに滝壺に落ちた兄弟の民話が伝わっている。その昔、全国を荒らした賊の中に、困っている者を助けた太郎と次郎の兄弟がいたが、ある夜、役人に追われて逃げ込んだ上夏狩で逃げ場を失い、滝壺に落ちてしまった。村人はこの滝を太郎・次郎滝と名付け、兄弟の霊を慰めたといわれている。

<参考資料>
『富士道を歩く会-2012~2014年の旅録』P31
https://www.tsuru.ac.jp/uploaded/attachment/2192.pdf
『つるさんぽ-「都留市を歩こう!」おさんほガイドブック』P10
https://www.city.tsuru.yamanashi.jp/material/files/group/11/t-walk.pdf
現地解説版

<参考サイト>
都留市「太郎・次郎滝」
https://www.city.tsuru.yamanashi.jp/soshiki/sangyo/shoko_t/2/1369.html 

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