徳川家康が寄進した茶壺が伝わる

武田氏と小山田氏が滅びた後、徳川家康と小田原北条氏(後北条氏)との間で争いが起き、甲斐国は家康の領地となって家臣の鳥居元忠が郡内領主となりました。長安寺は鳥居元忠が開いた浄土宗の寺で、開山の感貞大和尚は後北条氏第2代 北条氏綱の子です。
観音堂に祀られている聖観世音菩薩は、武田信玄の子守役が信玄の学問成就と健康を祈願した念持仏といわれ、毎年5月20日に開帳されています。また、徳川家康が郡内を巡見した際、茶葉が詰まった常滑焼の茶壺が下賜され、今も寺宝として伝えられています。
長安寺はたびたび火災で焼失しており、現在の本堂は1725(享保10)年に再建され、1983(昭和53)年に修復・完成したものです。
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・長安寺の起源:長安寺の境内は13〜16世紀にこの地を治めていた小山田氏の別荘地だったと伝えられている。
・茶壷の下賜:長安寺に茶壷が下賜された理由として、「感貞大和尚が病のために謁見を遠慮したため」とする資料もあるが、武田氏、後北条氏、徳川氏の勢力関係のなかで行われたものではないかと考えられる。
・山門:長安寺には郡内で唯一の赤い山門がある。赤色は徳川氏が認めないと使えない特別な色であり、長安寺と徳川氏とのつながりの強さを示している。
・山号:現在の山号は「禅定山(ぜんじょうさん)」と書くが、創建当初は“谷村城の前に位置する寺”という意味で「前城山(ぜんじょうさん)」の文字が使われていた。

<参考サイト>
都留市観光協会「長安寺」
https://tsuru-kankou.com/choanji/
都留市立図書館(都留市の社記・寺記)
https://www.lib.city.tsuru.yamanashi.jp/contents/shaji/pdf/jiki004_1.pdf
山梨の歴史を旅するサイト(公益社団法人やまなし観光推進機構)
https://www.yamanashi-kankou.jp/rekitabi/jisha/spot/093.html

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