おなんの言い伝えが残る滝つぼ

鹿留川は御正体山付近の水源から約6キロメートルを流れ下り、最後は桂川に合流しています。その鹿留川の流域にあり、落差3メートルの滝が水音とともに落ちる景勝地がおなん淵です。富士山の溶岩を鹿留川の流れが長い年月をかけて削り取り、特徴的な造形を生み出しています。
言い伝えによると、「おなん」という娘がこの淵の近くの長者の家に奉公していました。大変な働き者でしたが、ある日主人が大切にしているお膳を割ってしまい、主人に激しく叱られて淵の上から身を投げてしまいます。その後、村で人が集まる時に「お膳を十膳お貸しください」と書いて淵に浮かべると、翌朝にはお膳が浮かぶようになりました。ところがある時、借りたお膳のうち五膳を返さなかったことがあり、その後は頼みを聞いてもらえなくなったといいます。
もっと知りたい
・言い伝えのお膳:言い伝えにある「借りて返さなかった五膳」のうちの一膳は、東桂の宝鏡寺に保管されている。
・蒼竜峡(そうりゅうきょう):おなん淵の下流にある曲がりくねった狭い渓谷。桂川が長い年月をかけて浸食した富士山の溶岩が、まるで魚のウロコのような奇岩となって川の両岸に続く。この場所の美しさに魅せられた徳富蘇峰が「蒼竜峡」と命名したといわれている。

<参考資料>
現地看板

<参考サイト>
都留市観光協会「おなん淵」
https://tsuru-kankou.com/onans-pool/
都留市観光協会「蒼竜峡」
https://tsuru-kankou.com/soryu_gorge/
山梨デザインアーカイブ(山梨県)
https://design-archive.pref.yamanashi.jp/oldtale/175.html
都留市「蒼竜峡」
https://www.city.tsuru.yamanashi.jp/soshiki/sangyo/shoko_t/2/1368.html

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