空胎上人が仏教信仰を復興

都留市、西桂町、富士河口湖町の境界にそびえる標高1785メートルの山。山頂には特徴的な3つの峰がある。
三ツ峠山は奈良時代に修験道の祖である役行者小角が開山した修行者の霊山。1832(天保3)年に空胎上人が入山して本宮や護摩堂の再建、参道の開削などを行い、三ツ峠山仏教信仰を復興させました。現在も、コースの随所に往時を偲ばせる史跡が残っています。
三ツ峠山は織物生産ともかかわりがあります。山内にある愛染明王碑は、「愛染」が「藍染」と同音のため染物業者の信仰を集めました。頂上にある神鈴権現では、ネズミから蚕を護るための猫のお札が配られていました。
富士山の展望地としても名高く、葛飾北斎が手掛けた『富嶽三十六景』の一つ「凱風快晴」は、三ッ峠山からの富士山を描いたものではないかとも言われています。
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・空胎上人と三ツ峠:空胎上人が入山した当時は「神鈴峯(みすずみね)」と呼ばれていた。空胎上人は1862(文久2)年に76歳で没し、亡骸は下暮地(しもくれち)の仏眼寺で荼毘に付されました。自然石で造られた空胎上人の墓が現在も登山道に残っています。

<参考サイト>
西桂町観光パンフレット
https://www.town.nishikatsura.yamanashi.jp/div/0008/pdf/kankou2020c.pdf
西桂町教育委員会
https://www.town.nishikatsura.yamanashi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=5808
http://education.town.nishikatsura.yamanashi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=9850
『西桂町歴史散歩』
「富士山と養蚕」(山梨県立富士山世界遺産センター 令和2年度冬企画展リーフレット)
https://www.fujisan-whc.jp/archive/documents/r2leaflet2.pdf

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