新倉富士浅間神社(あらくらふじせんげんじんじゃ)

富士山と五重塔の眺めが人気

平安時代に起こった大規模な噴火・貞観噴火で流出した剣丸尾溶岩に隣接する高台に建っています。人々は富士山の怒りを鎮めようと、溶岩に突き出た台地の上に立ち、御山に祈りを捧げたといわれています。本殿の前面から鳥居越しにみる富士山が、まるで鳥居が額縁となったような姿に見えるのがその名残です。
現在の本殿が造営された際、古い本殿は左脇に移されて境内末社となり、「荒浜神社」と名づけられました。この荒浜神社には蚕の神様や機神様が合祀されており、新倉地区の機屋や養蚕農家の信仰を集めました。
浅間公園の398段の階段を上った先にある展望デッキからは、富士吉田市のまちを一望にします。
もっと知りたい
・貞観噴火:平安時代貞観6(864)年の噴火で、古代における最も大規模な噴火。流れ出た大量の溶岩流が剗の海(せのうみ)をせき止め、西湖と精進湖に分断したほどであった。なお、同じく平安時代に起きた延暦19(800)年の噴火、江戸時代に起きた宝永4(1707)年の噴火と合わせて三大噴火と称する。
・三国第一山:富士山は世界一の山であることを表現した言い方。三国とは、震旦(インド)・唐土(中国)、日本を指し、古くは”全世界”を意味する言葉として使われていた。「三国第一山」という扁額は、多くの浅間神社で見ることができる。
・荒浜神社:織物の神様だが、織物がタテ糸とヨコ糸を交差させて織ることから、現在は縁結びの神様ともされている。
・新倉山浅間公園からの眺望:展望デッキからは、すそ野をきれいに引いた富士山と市街地とを一望にする。下吉田と上吉田、そして富士山に向かって伸びる富士道も見える。なお、空気の澄んだ冬の方が富士山が見える確率は高い。春の富士山・桜・五重塔の景観は、海外の人も含め大人気となっている。

〈参考資料〉
「富士参詣の道を往く-富士山道」
https://www.pref.yamanashi.jp/fujisan/documents/publicity_materials/documents/fujisanmichi-omote.pdf
『富士吉田市文化財保存活用地域計画』(富士吉田市、2019年4月)
https://www.city.fujiyoshida.yamanashi.jp/info/3302

〈参考サイト〉
新倉富士浅間神社
https://www.arakurafujisengen.com/

御朱印もらえます

※情報は制作時のものであるため、実際の訪問の際には事前にご確認ください。

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