富士信仰の禊場

愛染通りを少し南にいった場所にある愛染地蔵堂は、月江寺の末庵として1482(文明14)年に創建されたといいます。古くは愛染明王を祀った施設があったようですが、現在は地蔵菩薩を祀っています。江戸時代には、富士山へ向かう道者に対して安産と火伏の護符を出していました。
このお堂付近の桂川は、下吉田に入って最初に水垢離を行う禊の場で、近くでは西念寺が富士袈裟を配布していました。人々は、この場所で心身を清めてから、富士袈裟と行衣を身に着け、富士山を目指しました。
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・愛染厄除地蔵尊祭:毎年2月13、14日の両日に行われる。13日の12時から24時間だけ地蔵尊の耳が開き、人々の願いを聞き入れるとされ、厄年の人は年齢の数だけ団子を作ってお供えする風習がある。

〈参考資料〉
「富士参詣の道を往く-富士山道」
https://www.pref.yamanashi.jp/fujisan/documents/publicity_materials/documents/fujisanmichi-omote.pdf
「富士八海を巡る」(山梨県立富士山世界遺産センター 令和3年度夏企画展リーフレット)
https://www.fujisan-whc.jp/archive/documents/r3ikakuten1-leaflet.pdf
『富士山-山梨県富士山総合学術調査研究報告書2(資料編)』
『谷村路-山梨県歴史の道調査報告書第11集』

〈参考サイト〉
やまなし観光推進機構
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/event/pe_0567.html
富士吉田市観光ガイド
https://fujiyoshida.net/spot/42

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