山梨市上岩下にある岩下温泉は古くから地域の人たちに病を治す温泉として親しまれてきました。この岩下温泉の湯権現として、湯の神が祀られているのが走湯神社です。
上岩下と下岩下には走湯神社がそれぞれ1社ずつ鎮座し、湯権現として湯の神を祀ります。上岩下の走湯神社の鎮座地には、元は1601（慶長6）年に創建された天神社があり、1921(大正10）年に走湯神社が鎮座しました。このため神社入口の石柱には、「走湯神社　天神社」と併記されています。
神社の周辺には岩下古墳群と呼ばれる5つの古墳があり、市の指定史跡となっています。
そのうちの一つが走湯神社の境内にある天神塚古墳です。6世紀後半から7世紀初頭に造られた円墳で、横穴式石室は全長9.1m、天井石は6枚の巨岩でできており、県内でも有数の大型石室を持つ古墳です。