信玄が禅を学び、母の大井夫人が眠る寺院

「甲府五山」の1つで、五山筆頭にあげられる寺院です。信玄の母・大井夫人の菩提寺として知られ、国の重要文化財に指定されている「武田信虎夫人像」(大井夫人肖像画)があります。
長禅寺が開かれた時の住職・岐秀元伯(ぎしゅうげんぱく)は、大井夫人が信玄の幼少期に招いた学問と政道の師です。信玄の人間形成に大きな影響を与えたといわれ、1552(天文21)年、晴信の出兵に際して「機山信玄」の法号を与えたことでも有名な高僧です。寺院の門は大きく重厚感があり、境内には本堂のほか、三重塔や五重塔があります。
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甲府五山:現在の甲府市に位置する長禅寺、東光寺、能成寺、円光院、法泉寺の5寺院を指します。1814(文化11)年成立の『甲斐国志』には、「甲府五山」や「府中五山」の記述がみえ、武田氏時代に由緒を持つ臨済宗妙心寺派(関山派)の5つの寺院が、近世以降「甲府五山」として受容されていったとみられています。通説では、武田信玄が最上の寺格を示す五つの寺院を定めた京都や鎌倉の五山制度にならい定めたとされますが、当時の資料からは確認できません。だたし、武田氏時代にこれら寺院の整備が行われたことは事実です。いずれの寺も、武田氏親族の墓があるなど武田氏と深いかかわりがあります。

<参考資料>
『やまなしのお寺と神社』

<参考サイト>
甲府観光ナビ「長禅寺」
https://kofu-tourism.com/spot/34

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