信玄が開基、東日本最大級の木造建築

武田信玄が開基した浄土宗の寺院で、川中島の合戦の際に信濃善光寺が戦火に巻き込まれることを恐れ、1558(永禄元)年に御本尊の善光寺如来像や寺宝、僧侶などを甲斐国に移したことに始まります。江戸時代には、徳川家の位牌所となっていました。
撞木(しゅもく)造りの「金堂」(本堂)は、奥行約49m、高さ約27mという東日本最大級の木造建築物です。現在の金堂と山門は火事で失われた後、1796(寛政8)年に再建されたもので、いずれも国の重要文化財に指定されています。
金堂の中陣天井には江戸の画家、希斎によって巨大な龍が二匹描かれています。この部分のみが吊り天井で、手をたたくと反響する「鳴き龍」となっており、日本一の規模ともいわれています。
金堂では、長野の善光寺と同様に戒壇めぐりも体験することができます。「心」の字をかたどった真っ暗な通路を通り、鍵を探して触れることで御本尊と縁が結ばれるというものです。
鐘楼堂には信州から引きずって運んだ「引き摺りの鐘」として知られる銅鐘があり、県の指定文化財となった現在も時を告げています。墓所には豊臣秀吉配下の戦国大名・加藤光泰の墓があり、宝物館では、鎌倉時代に作られた最古の源頼朝・実朝像や徳川家光奉納の聖観音像、武田信玄朱印状など多数の文化財を展示しています。
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川中島の合戦:戦国時代に甲斐国の武田信玄と越後国の長尾景虎(後の上杉謙信)が、信州川中島で北信濃の領有をめぐり行われた合戦の総称。争っていた期間は1553(天文22)年~1564(永禄7)年に渡り、主な合戦だけでも1553年、1555年、1557年、1561年、1564年の5回行われました。

<参考資料>
『やまなしのお寺と神社』

<参考サイト>
甲斐善光寺
http://www.kai-zenkoji.or.jp
甲府市「善光寺」
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/senior/bunkazai/003.html
富士の国やまなし観光ネット「甲斐善光寺」
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4353.html
山梨の歴史を旅するサイト「甲斐善光寺」
https://www.yamanashi-kankou.jp/rekitabi/jisha/spot/001.html
甲府観光ナビ「甲斐善光寺」
https://kofu-tourism.com/spot/17

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※情報は制作時のものであるため、実際の訪問の際には事前にご確認ください。

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