武田家に受け継がれた国宝の鎧

842(承和9)年に甲斐国司の藤原伊勢雄が創建し、1004(寛弘元)年には菅原道真を祀って菅田天神社と呼ばれるようになりました。
菅田天神社には、甲斐源氏の始祖である新羅三郎義光以来、「御旗(みはた)」とともに武田家の家宝として相伝されてきた国宝「楯無鎧(たてなしのよろい)」が祀られています。
楯無鎧は平安時代の古風な格調を持つ鎧で、戦国時代には武田家の家臣によって神格視されていました。
武田信玄が甲府の鬼門鎮護として楯無鎧を菅田天神社に納め、武田家滅亡後は家臣により向嶽寺の大杉の下に埋められ、徳川家康によって再び菅田天神社に祀られたといわれています。
なお、楯無鎧は非公開となっています。
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楯無鎧:国宝「小桜韋威鎧 兜、大袖付(こざくらがわおどしよろい かぶと、おおそでつき)」は、楯を必要としないほど堅固な鎧という意味で「楯無鎧」と呼ばれています。御旗(日の丸の御旗 甲州市雲峰寺所蔵)とともに甲斐武田家の象徴として、代々の惣領に受け継がれました。戦に臨んで「御旗楯無も御照覧あれ」と誓約を立てて出陣したとの逸話はよく知られています。

<参考資料>
『甲斐源氏 列島を駆ける武士団』
『甲州市歴史的風致維持向上計画』

<参考サイト>
山梨の歴史を旅するサイト「菅田天神社」
https://www.yamanashi-kankou.jp/rekitabi/jisha/spot/056.html
山梨県「山梨の文化財ガイド(データベース)工芸品」
https://www.pref.yamanashi.jp/bunka/bunkazaihogo/bunkazai_data/yamanashinobunkazai_kga0001.html

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