日蓮聖人の御真骨を祀る、荘厳な御堂
日蓮聖人は旅の途中でかえらぬ人となりますが、「いづくにて死に候とも墓をば身延の沢にせさせ候べく候」との遺言を残しています。久遠寺の拝殿の奥に立つ八角堂は日蓮聖人の遺骨を奉安する御堂で、国の登録有形文化財に登録されています。1474(文明6)年に、西谷から移築増築され、遺骨も現在の場に奉還されました。残念ながら1875(明治8)年の大火で焼失しましたが、1881(明治14)年に再建され、現在に至ります。壁は漆喰塗り、屋根は銅板葺で東西に唐破風付きの窓が付いています。堂内には内陣須弥壇に金色の宝塔が安置され、その周囲に天女などの彫刻が施された海老虹梁が架けられています。梁や彫刻の細部に至るまで金箔や極彩色で彩られた荘厳な空間です。
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